LOGISTICS GLOSSARY

大水深バースとは

岸壁の前の水深が深く、喫水の深い大型船が接岸できるバース(岸壁)のこと。主に大型コンテナ船向けのコンテナバースについて使われる。 何メートル以上という法令上の定義はなく、船の大型化とともに目安は深くなっている。かつては水深15mが大水深の目安とされたが、現在は16m以深の岸壁を指すことが多く、最大級のコンテナ船には18m級が必要とされる。 大水深バースの仕組み(詳しく)大水深バースとは、岸壁の前の海の深さ(水深)が大きく、喫水の深い大型船が着けられる岸壁(バース)のことです。主に大型コンテナ船を受け入れるためのコンテナバースについて使われます。船は荷物を満載すると深く沈みます。この水面から船底までの深さを喫水といい、岸壁には喫水に余裕を加えた水深が必要です。国土交通省の資料では、「港湾の施設の技術上の基準・同解説」をもとに、最大喫水に余裕水深(最大喫水の10%)を加えた値を満載時に必要な岸壁水深として示しています。船の大きさ(積載TEU)満載時に必要な岸壁水深の目安約4,400TEU(旧パナマックス型)14m約8,700TEU16m約14,300TEU18mTEUは20フィートコンテナを1、40フィートコンテナを2として数える単位です。船が大きくなるほど、より深い岸壁が必要になります。コンテナ船の大型化国土交通省の資料によると、コンテナ船は2000年代半ば以降、急速に大型化しています。世界最大級の船は全長400m、積載量24,000TEUを超えます。また、2023〜2025年に完成する予定のコンテナ船の約2割は14,000TEU以上で、こうした船には岸壁水深がおおむね18m必要とされています。船の大型化が進むほど、これまでの岸壁では足りなくなり、より深いバースが求められます。「何メートル以上」かは時代とともに変わる日本で最も深いコンテナ岸壁は、横浜港大黒の13m(1981年供用)、14m(1992年供用)、神戸港ポートアイランド2期の15m(1996年供用)、横浜港南本牧の16m(2001年供用)、18m(2015年供用)と、船の大型化に合わせて深くなってきました。国際コンテナ戦略港湾をめぐる国土交通省の資料では、水深16m以深のコンテナバースが大水深岸壁として扱われ、2020年10月時点で京浜港に8バース、阪神港に7バースの計15バースがあります。具体例・現場での使われ方欧州航路や北米航路の大型コンテナ船は、一度に大量のコンテナを運ぶ代わりに寄港する港を絞ります。大水深バースがない港には大型船が寄りにくく、アジアの他の港で積み替える必要が出てきます。そのため大水深バースの整備は、港の国際競争力を左右する重要なテーマになっています。大水深バースのあるコンテナターミナルでは、大型のガントリークレーンで大量のコンテナを短時間で積み降ろしします。降ろしたコンテナはトレーラーで倉庫や物流センターへ運ばれるため、港で働く人だけでなく、海上コンテナを運ぶドライバーにとっても関わりの深い施設です。よくある質問Q. 大水深バースは「水深15m以上」と決まっていますか?A. 法律などで一律に決まった定義はありません。どれくらいの深さを大水深と呼ぶかは、その時代の船の大きさによって変わります。現在の国際コンテナ戦略港湾の議論では16m以深が目安とされ、最大級の船には18m級が求められています。Q. なぜ岸壁の水深が重要なのですか?A. 水深が足りないと、大型船は荷物を満載したまま着岸できません。積む量を減らすか、別の港に寄るしかなくなるため、港の利用価値が下がってしまいます。Q. 岸壁だけ深ければ大型船は入れますか?A. 岸壁に向かう航路の水深や、船の長さに合った岸壁の延長、大型船の幅に届くクレーンなども必要です。大水深バースは、こうした設備とあわせて整備されます。Q. バースと岸壁は同じ意味ですか?A. バースは船が着いて荷役をする場所(係留場所)を指し、岸壁はそのための構造物を指すことが多い言葉です。ふだんの会話ではほぼ同じ意味で使われ、「水深16mの岸壁」「16m級のバース」のように言い換えられます。関連用語バースフルコンテナ船ガントリークレーンストラドルキャリアシャーシ方式港湾倉庫ターミナルハンドリングチャージフリータイム (貨物の無料保管期間)

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